SK11 テーブルソー ノコ刃の平行度調整の方法 【動画あり】
SK11のテーブルソーのノコ刃の平行度調整の方法を紹介します。
このテーブルソーの販売サイトのレビューの中には、平行度の調整機能は付いているが、調整は出来ないといったものがありますが、それは間違いで平行度の調整は普通に出来ます。
おそらく、調整の仕方がわからなかっただけだと思います。
調整する部分の構造はかんたんな仕組みなので、個体差にって調整が出来たり、出来なかったりするものではないと思います。
テーブルソーは木工機械の中でも扱いが難しいものですので、テーブルソーそのものが初めての方には調整方法がわからないのも無理はないと思います。
さらに、取扱説明書の説明はあっさりとしていますので、この説明だけで初心者の方が調整をするのは少し無理だと思います。
また、調整と言っても動く範囲が少しなので、調整が出来ないと思うかもしれません。
下の写真はノコ刃の動く範囲をマスキングテープで示したものです。
隙間の部分が動く範囲です。
動く範囲は狭いですが。これで調整が出来るようになっています。
ノコ刃に定規を当てて、下の写真のように確認しています。
調整は4個のねじを緩める事で出来ます。
ノコ刃の周りの4個のねじです。
手前の2個のねじには遊びがありません。
奥の2個のねじはねじ穴が横長になっていて、調整が出来るようになっています。
なので手前の2個のねじを支点にして奥の部分が左右に動いて調整する仕組みです。
これは奥のねじの取り付け部分を下から見たところです。
ノコ刃とノコ刃の昇降ユニットとモーターをぶら下げているブラケットのねじを緩めていることになります。
ねじ穴がきついので調整出来ないとかん違いしてしまいます
下の写真がブラケットです。
ボルトで固定している穴が横長になっています。
このネジはこの横穴にかなりきつく入っています。
遊びがありません。(これは稼働時の振動でねじが緩みやすいのできつめの穴になっていると思います)
なので、ブラケット調整(移動)するときに、ブラケットをガチャガチさせて横長の穴を移動させなければなりません。
ねじを緩めて、ノコ刃を移動させても(上から見ると動いたように思います)、ねじは横穴を移動していないので、締めつければ同じ状態になってしまい、調整が出来ないと勘違いしてしまいます。
上の写真と下の写真ではねじの位置が違います。
上はねじを右に寄せています。
下は左に寄せています。
軽く動くわけではありません。ブラケットを持ちねじを上からヘキサゴンレンチで押さえつけて動かしています。
ノコ刃の調整(移動)はこのようにしてします。
ノコ刃はガイドレールと平行にします
これからノコ刃を調整します。
ノコ刃はガイドレールと平行にしなければいけません。
ガイドレールと平行でないとガイドレールを使った加工も正確に出来ません。
説明書ではノコ刃の周りの4個のねじを緩めて調整するとありますが、さらに一か所緩めるところがあります。
それは角度調整ノブです。
角度調整ノブはノコ刃のユニットを本体に固定する仕組みになっています。
ノコ刃の手前の部分が固定された状態では奥の2個のねじを緩めてもノコ刃の移動は上手くい出来ません。
それでは調整します
1、まず、ノコ刃の直角を出しておきます。
角度調整ノブを緩めなくても、調整できる場合もあります。
調整範囲をさらに広くしたい時に角度調整ノブ緩めます。
2、次に平行定規の手前の上に付いている黒いプラスチックのカバーをはずして、逆さまにしてします。
この状態でノコ刃に密着させます。(ノコ刃を傷つけないように慎重にやります)
平行ガイドが動かないようには反対側に板や重りをおいてもかまいませんが、少し触ると動いてしまうので、今回は小さなクランプで軽くノコ刃と平行ガイドを固定する方法にしました。
写真のクランプは数百円のものですが、百円ショップでもほぼ同じものを売っていますのでそちらを使ってもかまいません。
大きなクランプはノコ刃に負担がかかるので使わないようにしましょう。
ノコ刃はノコ刃本体の厚さと刃の部分(アサリ)の厚さに差があります。
平行ガイドくらいの幅があればアサリの位置で測ることが出来ます。
ノコ刃と平行ガイドを軽く、押さえているだけです。
この状態で平行ガイドからガイドレールまでの距離を測ります。(前後とも)
同じ距離になるようにノコ刃を調整します。
これだけの調整で済む場合もあります。
角度調整ノブを緩めると調整幅が大きくなります
4個のねじだけで調整が出来なかった(調整幅が少なかった)場合は、角度調整ノブを緩める方法を使います。
角度調整ノブです。
本体とノコ刃のユニットを固定していますので、そのままではノコ刃が動きずらくなっています。
角度調整ノブを緩めるとノコ刃のユニットが傾きますので、布ガムテープを使って本体に固定して、仮の90度を作ります。
この状態で、大きく調整して、4個の調整用のねじを締め、ガムテープをはずし、角度調整ノブで固定した状態で再度微調整します。
角度調整ノブを緩めると、ノコ刃は傾きます。
90度を測ります。
角度を計っているのはデジタルアングルゲージというものです。
テーブルソーには必需品です。
同じ様にノコ刃を軽くクランプで挟みます。
ノコ刃とガイドレールの幅を測り、同じ幅になる位置でねじを締めこみ、固定します。
ねじは締めこむ瞬間に動きますのでゆっくりと締めこんでいきます。
この繰り返しで調整します。
調整は時間もかかりますし、疲れますが、高価なプロ用の機械でも調整は必要です。
調整がきちんとできると、快適に作業が出来るようになります。