丸ノコの選び方 初心者こそプロ用がベスト!
丸ノコは大きく分けて2種類です。
丸ノコは電動工具の中でも種類が多く、どれが自分に適している丸ノコなのかわかりにくいのではないでしょうか。
丸ノコは大きく分けて電気丸ノコと電子丸ノコの2種類があります。
DIY用に電子丸ノコはありません。
DIY用は電気丸ノコだけです。
ホームセンターにある安価な丸ノコも、電動工具メーカーの日立やマキタやリョービのDIY用の丸ノコもすべて電気丸ノコです。
初心者に最適な丸ノコは?
結論から先に言いますが、初心者に最適な丸ノコはプロが使う、電子丸ノコです。
理由は、「一番安全に扱えるから」です。
私も何回も危険な目に合っています。
大けがをしなかったのはわずか数センチの距離でノコ刃やビットが届かなかったにすぎません。
使い慣れている職人さんでも怪我をしていることを肝に銘じて使用しましょう。
初心者はまず、DIY用の安い丸ノコから始めた方がいい、との考え方が多いようですが、私は、自分の経験から丸ノコだけはプロ仕様の電子丸ノコを使う方がいいと考えています。
安全面だけでなく、私は初めにDIY用の丸ノコを購入したことで、いろいろな面で損をしたからです。
私が購入したDIY用の商品が悪いのではありません。
その商品はDIY用として、価格に見合った良い商品と今も思います。
ですが、今から5年前、プロ用の電子丸ノコを購入して、DIY用とプロ用の極端な性能の差に驚き、「初めからプロ用を買っておけば、無駄な時間を使わずにすみ、余計な出費もしなくてよかったのに!」と、とても後悔したからです。
実は、10年前に木工を初めて、数ヵ月後にはトリトンワークセンター2000という簡易テーブルソーを購入し、トリトンに使う丸ノコとして190mmの電子造作丸ノコを購入しているのですが手持ちで使ったわけではないので、その性能の差がそれほど解らなかったのです。
ただ、DIY用よりはすべてがいい作りであることは解っていましたが。
電気丸ノコと電子丸ノコの違いは?
下の写真の丸ノコが電気丸ノコです。
DIY用の丸ノコでノコ刃145mmのものです。
ホームセンターでDIY用に電動工具メーカーが同じ様な価格で売っているものです。
付属品は平行ガイドとノコ刃の交換用の六角レンチが付属しています。
電気丸ノコはモータの回転数は一定です。
昔からあるのがこの電気丸ノコです。パワーは一番あります。
下の写真の丸ノコが電子丸ノコです。
電子丸ノコ、ノコ刃147mmのものです。
付属品は平行ガイドとノコ刃交換用のソケットレンチ(質の良いもの)です。
価格はDIY用の2倍ちょっとです。
電子丸ノコは電子でモータの回転数をコントロールしています。
文字通り、電子制御されている丸ノコです。
モーターも小さく軽量化されています。
パワーは電気丸ノコに少し劣ります。
初心者にも扱いやすいものです。
電気丸ノコと電子丸ノコにはそれぞれ造作丸ノコがあります。
電気丸ノコと電子丸ノコにはその上位機種としてそれぞれ造作丸ノコがあります。
同じ機種の丸ノコを装備によって価格を替えて販売しているのです。
上の写真は造作丸ノコです。
電子造作丸ノコ、ノコ刃190mmです。
付属品は2本で支える精密な平行ガイドとノコ刃交換用のボックスレンチです。
造作丸ノコは精密な作業用ですので2本で支える平行ガイドが付属しているのが特徴です。(オプションのメーカーもあります)
丸ノコはこれ以外にも、充電丸ノコや集塵丸ノコその他がありますが、電気丸ノコか電子丸ノコのどちらかであることは変わりません。
電気丸ノコにも、ベースが鉄板のものとアルミのものがあります。
アルミのベースの方が精度が高いとされています。
以下がDIY用の電気丸ノコには付いていない機能です。
ある程度の差はありますが、どのメーカーもDIY用とプロ用の差は同じような差になっています。
- 通電ランプがある。電源が入っている事が解るランプです。
- 電子制御なので丸ノコが扱いやすい。スタートがゆっくりと始まる、ソフトスタートであること。
- モーターの質がいいのでモーターの回転音が上品なこと。
(モーターの音が怖いというのもあります) - 丸ノコに付属のチップソーの切り口がとてもきれい。
- LEDライトが付いている。
- ノコ刃の出し入れを支える部品がアルミの堅牢なものでより正確であることと、位置決めもレバーでワンタッチであること。
- プロ仕様なので耐久性があり、よい材質を使用している、モーターもより質の良い高性能なものを使っている。
- ノコ刃とベースの平行を微調整できる。(各部の微調整が出来ること)
- ベースの支えが前後の2ケ所なので、より正確な角度調整が出来る。
- 平行定規の2本使用のものが使えるように2ケ所にストッパーがある。
- 各部分の調整用のストッパーがワンタッチのものである。
- 機械全体の質感が高いこと、細かい作りこみがされていること。
- アルミベースはDIY用のものとは違い、メッキになり材質も厚く、精度も高くなります。
価格は約2倍と少しですが、こんなに機能に差があります。
ほとんどの機能は初心者にこそ必要な機能と思います。
プロ用は調整も簡単になっています。
プロ用は下書きの線と切断線を正確に合わせるために、微調整が出来るようになっています。
DIY用はベースに直接切り欠きがあるものが多く、微調整が出来ません。
機械の構造を考えれば、調整出来ないベースとノコ刃が一致することは難しいと思います。
この価格帯では合わなくても仕方がないとも思います。
木工機械は微調整が出来ることで精度を出せるものと思います。
プロ用は平行定規の2本で支える精密なタイプのものがそのまま固定できるようになっています。
2本仕様のものを固定するには2ケ所にストッパーが必要ですが、プロ用は初めから2ケ所にストッパーが付いています。
DIY用でも2本仕様のものが使えるものもあります(マキタのDIY用のM565)が別売りの取り付け部品が必要になります。
または、取り付け位置が一か所しかないため、取り付けることが出来ません。
平行定規は丸ノコを使っているとわかりますがとても重要で重宝します。
また、2本仕様のものが使えると、さらに正確な加工が出来るので、2本仕様が使えるものがいいと思います。
頻繁に使う、ノコ刃の調整もスムーズです。
ノコ刃を出し入れするする部分の支えの部品がプロ用のものは厚くがっしりしています。
また、位置決めもワンタッチのレバーで簡単に決まります。
動きもスムーズです。
DIY用のものは部品も板状のもので、動きも少し渋く感じます。
ノコ刃の出し入れは頻繁にしますので、プロ用のものはストレスがないので快適に作業が出来ます。
プロ用はベースを支える場所が前後にありますので、より正確にベースの角度を変えることが出来ます。
DIY用でもベースを2ケ所で支えているものもあります。
プロ用のものはメーカーによって、少し機能が違うものがありますが便利な機能が付けられています。
通電ランプがあるものはとてもいいと思います。
電源が入っていることが解りますので、より安全に丸ノコを使えます。
LEDライトは屋外での作業で暗くなってきたときや、薄暗い場所での作業で非常に助かる機能と思います。
各部のストッパーがワンタッチかそれに近い簡単に固定できるものになっていますので、次の作業に早く移れます。
ノコ刃とベースの平行を調整できる機能が付いています。
(これはDIY用でも付いてるものもあります。)
造作丸ノコの特長の刃口板について
造作丸ノコは、ベースの一部が可動式になっていて、より精密な加工が出来るとなっています。
また、ベースそのものの作りも、より精密なものになっています。
その分価格も高くなっているのですが。
写真のように刃口板がノコ刃に近づくように移動できます。
ノコ刃に近づくことで、切る材をベースで押さえつけることが出来、より精密な加工ができるとされていますが、この機能には賛否あるようです。
刃口板が別部品であることで、ベースと段差が出来てしまうのです。
本来平面でなければならないベースがノコ刃近くでコンマ数ミリですが下がってしまうので、逆に加工が上手く出来ないのではないかとなっているのです。
テーブルソーを使ったものであると、この意味はよくわかります。
ノコ刃の近くに少しの段差もあってはならないからです。
精密な加工が出来なくなってしまいます。
それは丸ノコも同じと思います。
私もこの刃口板の存在には疑問を感じています。必要なんでしょうか?
DIY用に造作丸ノコは必要ありません。
電子丸ノコで十分です。
ノコ刃のサイズは165mmが使いやすい
現在、ノコ刃の大きさはプロの職人の間でも165mmが主流となっているそうです。
どの電動工具メーカーもメインの丸ノコは165mmですので、それが一番売れているということです。
私はトリトンワークセンターに取り付けるために190mmのものを購入しましたが、手持ちで使うにはやはり取り回しが悪く、重たく感じます。
もう少し軽いほうが使い勝手がいいと思います。
重さと大きさに慣れると考えていましたが、全く、慣れません。
ただ、ダンベルを持つ替わりになりますので、筋力は付きますので筋トレと思えばいいかもしれません(笑)。
丸ノコの他にもトリマー、ジグソー、ルーター、インパクトなどいろいろと使いますので、なるべく取り回しの良いものがいいと思います。