電動工具にはプロ用とDIY用があります

プロ用マルノコ

電動工具にはプロ用とDIY用があります。

ホームセンターでも両方が一緒に売られているので、どちらがプロ用なのかよくわからないかもしれません。
あるメーカーはプロ用は青色、DIY用は緑色。
別のメーカーはプロ用は渋い青色、DIY用は明るい緑色。
その他のメーカーも色で分けていますが、何種類にも色分けしているので、価格を見て初めてプロ用と解ることもあります。

プロ用とDIY用との違いは?

簡単にいえば、耐久性、精度、使用している材質、モーターを使用しているものはモーターの質等に違いがあります。

価格で比べるとプロ用は2倍以上します。

DIY用の電動工具は基本的にアマチュア向けに作られていますので、プロ用の作り方にはなっていません。
なので、加工はそこそこの精度で出来る作りになっています。

プロ用の道具は日本中の大工さんが現場で使用しているものですので、木工の腕が上達すれば同じ精度の加工が出来ることになります。
2倍の金額を出せば最高の電動工具が使えることになります。
ですが、すべてをプロ用で揃える必要はありません。

それでも、出来れば丸ノコだけは初めからプロ用のものを使った方がいいと思います。
木工は木を正確に切る事がすべてです。
木を切るには丸ノコを使います。
丸ノコを使う頻度が一番多いいのです。
(丸のこ盤やテーブルソーを使うようになると出番は少なくなりますが)
一番、作業量が多く、正確さが要求される道具が丸ノコと思います。

初心者だからDIY用で十分なんでしょうか?

私は木工を始めるときにDIY用の丸ノコ(約9,000円くらい)を購入しました。
この丸ノコは普通に切れましたし、価格に見合った良い商品と今も思います。
しかし、木工を続けていると少しづつ、精度があがり、細かいところが気になってきます。
「もう少し、切り口がきれいにならないかな」とか「1mmだけ切り落としたい」などと、木工を始めたころには思いもしなかったことや、欲が出てきます。
この要求にこたえることがDIY用の丸ノコには難しいのです。
切り口をきれいにするためには、さらにきれいに切れるノコ刃に交換する必要があります。

私は木工を初めて半年後にはプロ用のスライド丸ノコを購入していました。
購入価格は当時8万円くらいのプロ用のものです。
このスライド丸ノコの切り口がとてもきれいなのです。
しかも、この切れ味が長続きします。
私は”丸ノコもこんなにきれいに切れたらいいのに”と思ったので「最高の切れ味!」などとパッケージに書いているチップソー(丸ノコの刃)を結果的に4種類購入しました。
1枚1,500円~3,000円くらいでしたので、合計で10,000円くらい使いました。
どのノコ刃もきれいに切れないので、次々と別の切れそうなチップソーを購入したのです。
でも、そのノコ刃を付けてもきれいな切り口にならないので諦めました。
私はノコ刃にも品質の差があることを知らなかったのです。
私はこの頃、簡易テーブルソーを使っていたので丸ノコの使用は少なかったので、それ以上切れ味を追及しなかったのです。

プロ用の丸ノコを購入する。

今から、5年くらい前に妻が「私も丸ノコを使ってみたい」と言ったので、私が使っていたのはDIY用なのでプロ用を購入したのです。
この頃には私にも電動工具に関する知識はかなりできていましたので、初心者が丸ノコを使うのなら「プロ用がいい」と、考えていました。

理由は安全だから!これにつきます。

丸ノコは、取扱いに細心の注意を払う電動工具です。
使い方を間違えると、とてもあぶないです。
ただし、慎重に使うとそれほどあぶなくもないです。
この、プロ用の丸ノコは非常にいい商品でした。
価格はDIY用のものの2倍しましたが、チップソーを4枚購入したので結果的には同じような金額を使っています。

そのプロ用の丸ノコには以下の部分に違いがありました。

  1. 通電ランプがある。
  2. 電子制御なので丸ノコが扱いやすい。
  3. モーターの質がいいのでモーターの回転音が上品なこと。(モーターの音にも違いがあります)
  4. チップソーの切り口がとてもきれい。
  5. ノコ刃の出し入れの時のベースの固定の仕方がレバーで簡単にできてストレスがない。

その他にも、機械自体の精度の高さがあり、プロ用の商品の違いがよくわかりました。
このプロ用の丸ノコを使ってみて思ったのは、木工を始めるとき、これを使うべきだった、ということです。

プロ用のものはさらに安全に扱えるのです。

わずか、10,000円の差でこんなに性能の差があることが解らなかったのです。
DIY用の丸ノコでは出来ない加工が簡単に出来るのです。
あぶなくもないです。
切り進んでいても抵抗を吸収してくれる感覚があり、とても使いやすいのです。
そして何よりも、切り口が「きれい」なのです。
精度が高いので調整にストレスがかかりません。
すべてを初めからプロ用で揃えることはないと思いますが、丸ノコは少し高くても、プロ用を使った方が安全である、と私は思います。
何よりも、安全が一番大事なことと思います。